五十肩の原因と治し方|五十肩の痛みをストレッチで激減させる方法
五十肩の原因と治し方を知っておいて、いざ激しい痛みが起きたときに正しい対処ができるようにしておきましょう。
五十肩が最初に発症するのは、腕を上げた状態で長時間作業をした後に多いです。この五十肩の症状、40代でも多く発症するので「四十肩」という呼び方もすっかり定着していますね。
そこで、四十肩、五十肩の原因とはどのようなものがあるのかとその治し方について紹介します。また、痛みを改善するストレッチについても紹介します。
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五十肩の原因
筋肉の衰え
五十肩の原因は加齢にともなう筋肉の衰えが関係していると考えられていますが、未だに完全には解明されていません。
五十肩は40代でも多く発症するため、四十肩といわれることも多いですが、正式な病名を「肩関節周辺炎」と言います。
上腕骨(じょうわんこつ)と肩甲骨(けんこうこつ)とのつなぎ目周辺は、筋肉がしっかりと支えているためスムーズな動きをしてくれています。しかし、加齢にともない、この筋肉が弱まったり、肩周りの筋肉や組織が固くなったり、萎縮したりしてしまうことで、炎症を起こし、痛みが引き起こされているのが四十肩・五十肩の原因だと考えられています。
また、冷え性の人やクーラーが効いている環境で長時間過ごす人は、体が体内の熱を逃がさないようにと血管が縮こまるため、血流が悪くなり筋肉が硬くなります。筋肉が硬くなると動かすときの負荷が大きくなり、筋肉疲労が蓄積していきます。これが原因となり炎症を起こし、五十肩を発症してしまうことも。
これらに生活習慣やホルモンバランスの乱れ、ストレスなどが複合的に重なり合って五十肩は起こるとも考えられています。
なりやすい人
偏った食事や寝不足など生活習慣の乱れによって、血行不良を招くことで五十肩になりやすいと言われます。
姿勢も影響が大きいでしょう。スマホやパソコンの利用時間が長かったり、女性ならハイヒールを履くことで猫背になりやすくなります。猫背だと重心が前のめりになり、体の歪みが生じやすいので五十肩になりやすいと言われます。
また、腰が悪い人も要注意です。腰が悪いと自然と体全体のバランスを保とうとして片方の肩を上げてしまう傾向があり、筋肉に悪い影響を及ぼします。若い頃にスポーツなどで肩を痛めてしまったことがある人も五十肩になりやすいので気をつけましょう。
五十肩になりやすい人に男女ではどちらが多いとかはありません。運動しているとかも関係ありません。右が多いとか左が多いとか、利き腕の方がなりやすいとかもありません。
五十肩の治し方
痛み止めの薬
突然、五十肩の痛みに襲われたら、まずは無理をして肩を動かすことはしないでください。安静にして無理に肩や手を動かさないようにしましょう。
炎症と痛みを抑えることが必要なので、痛み止めの薬である鎮痛薬を服用したり、外用薬を貼り痛みを和らげましょう。
食事と関係なく使える座薬も有効です。痛くて眠れないときなどすぐに使えるので用意しておくとよいでしょう。
温める
激しい痛みが起こっているときは氷や保冷パックなどを使用し冷やしてください。
痛みが治まってきたがまだ腕を動かすと痛いという状態になったら、今度は温め、血行を良くします。お湯につかってゆっくり温めたり、カイロや保温サポーター、温感湿布などを使い温めましょう。寝るときも肩を冷やさないようにしましょう。
注射
痛み止めなどでは改善できないほどひどい場合、注射をし、痛みを取り除きます。ただし薬が効いている間しか効果はありません。五十肩があまりに痛い場合に一時的に痛みを抑えるというものです。
局所麻酔薬にステロイド薬を少量混ぜた「混合注射」と呼ばれるものを患部に打つのですが、ステロイドは使いすぎると副作用のリスクがあるので、週に1回、4~5回の利用が限度です。
注射による効き目は1時間30分から3時間くらいですが、なかには効かない人もいます。こればかりは使用してみないとわかりません。
手術
薬や注射では五十肩の症状が改善されない場合、手術によって改善するという方法があります。多いのは内視鏡による手術で、肩関節の中の癒着を切り離し、肩関節の動きをよくします。
全身麻酔で、肩の前と後それぞれに7mm程度の孔を開け、手術器具を挿入する手術のため、感染のリスクもあるので入院となるのが一般的です。術後はリハビリが必須で、人によって期間は様々ですが、2~3ヶ月ほど必要です。
五十肩をストレッチで改善させる方法
痛みを激減させる
五十肩の痛みを改善するためにストレッチをおこないましょう。ストレッチは予防にも効果的です。
はじめる前に肩を温めましょう。入浴後などの体が温まっている状態でおこなうのがオススメです。肩甲骨を上下、前後に動かす動きをしましょう。それから腕を拡げて肩甲骨から前回し・後ろ回しをしましょう。
肘まわしストレッチ
右手を右肩に乗せて肘で円を描くイメージで回してください。同じように左手でもおこなってください。左右各3セット行いましょう。
タオルを使ったストレッチ
タオルを肩幅と同じくらいの位置で握り、上に上げます。万歳をするような形で上に上げた状態から右にゆっくりと傾けてできる所まできたら20秒ほどその状態を保ちます。戻して左も同様におこないます。
今度はタオルを後ろから回して持ち、背中を洗うような動きなどいろいろとうごかしていきましょう。
膝抱え込みストレッチ
イスなどに座った状態で軽く右足を浮かせ、膝頭を抱えるようにして持ち、背中を丸めて抱えている足を下していきます。
足が床につくギリギリまできたら静止し20~30秒キープしてください。同様に左足でも行ない、左右を各3セット行いましょう。
ためしてガッテンで紹介され話題となった五十肩の治し方
NHKで放送の「ためしてガッテン」で紹介され、話題になったストレッチを紹介します。
まずは「猫ストレッチ」というもので、四つんばいになり、自分のへそを見るようにしながら背中を丸めます。それから肩甲骨を意識しながら背中を反ります。これを毎日5回程度を目安に行うというものです。
もうひとつが「ペンギン体操」というもので、まず腕を下に伸ばしたまま、肩甲骨を上下に動かします。それから腕を横に伸ばして、肩甲骨を近づけたり遠ざけたりします。つぎに肩甲骨を意識しながら、腕を前に伸ばしながら背中を丸め、腕を後ろに引きながら胸を反らします。これを毎日10回ずつ行うというものです。
ストレッチは痛いのに無理をして回数をこなさなくても大丈夫です。痛みの出ないできる範囲でおこないましょう。
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