痛風の原因はプリン体ではない?痛風の原因物質と予防するには?
痛風の原因と言えばプリン体と思っている方も多いでしょう。
プリン体は太る原因になるものというイメージが強く、体には良くないものだからなるべく摂取しないようにしようと思われている傾向がありますね。
しかし、プリン体は私たち人間の生命活動には欠かせないものでもありますし、プリン体そのものはカロリーを持たないのです。
そしてプリン体そのものが痛風の原因になっているわけではないのです。では、痛風の原因物質とは一体何で、プリン体とはどのような関係があるのかについて紹介します。また、痛風を予防するにはどうしたら良いのかについて紹介します。
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痛風の原因はプリン体?
痛風とプリン体
痛風の原因はプリン体だと聞いたことがある方も多いでしょう。プリン体「0%」や「95%カット」、「糖質ゼロ」というビールが広まったため、プリン体という言葉を知り、これが痛風の原因と捉えている方が多いです。
しかし、食品や飲料品から摂取するプリン体は普通に摂取する程度の量ですと腸で分解されてそのまま排出されることがわかっています。
以前は確かにプリン体の摂取を抑えることが痛風の予防対策として推奨されていました。しかし、現在では食品や飲料品からのプリン体摂取を制限しても痛風の予防には効果が小さいことがわかっています。とはいえ、プリン体は大量に摂取してしまうと痛風になるリスクが高まるのも事実です。
プリン体って何?
ではプリン体とはどのようなものなのでしょうか?
プリン体は食べ物の「うまみ成分」で肉や魚、野菜、穀物などすべての食べ物に含まれています。生物の細胞中に含まれる遺伝子の構成成分で、食品や飲料品から摂取するだけでなく、体内でも生成されています。
そしてプリン体の約70~80%が体内で生成されたものなので、食事を通して摂取しているプリン体は全体の20~30%程度しかないのです。そのため、食品や飲料品からのプリン体摂取を制限しても高い効果が得られないと言われるのです。
痛風の原因物質とは?
痛風とはどんな病気?
痛風の原因と言えばプリン体と言われるほどですが、この痛風とはどんな病気なのかというと、激しい関節炎を伴う病気で、ある日突然、足の親ゆびの付け根などの関節が赤く腫れて痛むことが多いです。
そしてこの痛みというのが耐えがたいほどの痛みで、風が当たっただけでも痛いと言われるので「痛風」と呼ばれています。
痛風は生活環境の影響でなってしまうことが多いですが、遺伝でもなることがある病気です。
痛風になる前に血液の尿酸値が高い高尿酸血症という状態が続きます。この状態を放置していると突然激しい痛みにおそわれるのです。
痛風の原因物質
痛風の原因物質は「尿酸」と言われるものです。尿酸はプリン体が放出、分解され、つくられます。
私たちの体で一日に0.6g程度作られており、誰の体にも一定の量があるものです。普通は分解され、体外に排出されるものですが、何らかの原因で濃度が上がってしまうと体内に蓄積してしまいます。
そして結晶になり関節の内面に沈着してきます。この結晶に対して防御機構である白血球が反応して攻撃をしてきます。この攻撃こそが痛風となり痛みを感じるのです。
痛風を予防するには
適度な運動
痛風の原因物質である尿酸の数値が上昇しないようにすることが予防となりますので、上昇の大きな要因となる肥満にならないようにしましょう。
肥満防止には食事制限と運動が最適ですが、痛風の前には高尿酸血症という状態になっています。高尿酸血症の人が、激しい運動をすると、尿酸値が急激に上昇してしまい、痛風を起こすことがありますので、激しい運動は避けるようにしましょう。
ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動をするようにして、肥満を解消していきましょう。
食事
食事を通して摂取しているプリン体は全体の2~3割程度ですが、プリン体の多く含まれる食品の摂取を避けるようにしましょう。
プリン体は動物の内臓、鶏や豚のレバーや魚の卵、白子などに多く含まれているので食べすぎないようにしましょう。
と言っても食べ物から取り込まれるプリン体はそれほど多くないのでバランスの取れた食事をすることを心がければ良いでしょう。
水分を多くとる
痛風を予防するには水分を多くとるようにしましょう。水分不足は痛風の原因物質である尿酸値を上げてしまいます。
水分を多く摂取し、排出する尿の量を増やすことで、一緒に排泄させましょう。
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