かゆみが起こるメカニズムと接触によるかゆみの原因とは？

かゆみが起こる原因は様々あります。

アトピー皮膚炎といった体質やドライスキン（皮膚の乾燥）など皮膚の炎症が主な原因です。

食べ物によって起こることもありますし、疲れやストレスが原因の場合もあります。

ほかにも何かに触れることによってかゆみが発生する場合があります。

今回は、かゆみが起こるメカニズムと接触によるかゆみについて紹介します。

かゆみのメカニズムとは？

かゆみのメカニズムはまだわからない事が多く未知の領域でもあります。

私たちの皮膚は外部の刺激物などの侵入からからだを守る役目をしてくれています。
いわばバリアの役目をしてくれているのです。

皮膚が乾燥したり、ある食品を食べたことによったり、何かに触れたことによったりしてバリアが壊れてしまい様々な刺激に反応しやすくなり、かゆみが起こるのです。

病気やストレスなどによってからだの免疫力が落ちたりしてもバリアが壊れてしまいますので、外からの刺激に反応しやすくなります。

私たちの皮膚には肥満細胞と呼ばれる細胞が存在しています。
この細胞から分泌されるヒスタミンという物質がかゆみを引き起こす重要な役割をしていることがわかっています。

ヒスタミンは「知覚神経」に作用し、神経ペプチドと呼ばれる神経伝達物質を放出させます。

神経ペプチドは肥満細胞を刺激し、さらにヒスタミンを分泌させます。

「かゆいから掻く」といった刺激は、知覚神経を刺激し、神経ペプチドを放出させ、さらにかゆみ物質のヒスタミンの分泌を促してしまうという悪循環をもたらしています。

これが、どんどんかゆみが広がっていくという現象の理由だと考えられています。

かゆみを起こす接触による原因

かゆみは皮膚の炎症や乾燥が主な原因です。
食べ物や疲れやストレスによってかゆみが発生することもあります。

しかし、何かに触れることによって起こるかゆみもあります。

様々な接触によるかゆみが起こる原因について紹介します。

＜虫＞

かゆみや皮膚炎の原因となる虫は身近にたくさんいます。
虫が皮膚を刺したり吸血するときに、毒や分泌液が皮膚内に入り込むためかゆみが起こると考えられています。
虫に刺されることによってかゆみだけではなく、ショック症状を起こすこともあります。

＜植物＞

植物に触れることによってかゆいのは、植物に含まれる成分が原因となるため、人によってかゆくなったりならなかったりします。
有名なところでは漆ですね。
漆でかぶれ、かゆくなったというのはよく耳にするのではないでしょうか？
漆は植物の中でも特にかぶれをおこしやすい木と言われています。
過敏な方だと漆の葉から垂れた雨つゆなどの水滴がついただけでもかゆみが発生してしまいます。

＜化学物質・金属類＞

普段、当たり前のように使用している薬や洗剤、化粧品などの化学物質や装飾品などによってかゆみが発生することがあります。
今まで大丈夫だったものに対しても、突然かゆみが発生することがあります。
免疫力が落ちたことによって、いつもは大丈夫な装飾品が触れている部分がかゆくなったりする症状がみられることもあります。

＜天然素材＞

天然素材は合成繊維より肌に優しいと思われていますね。
しかし、実際は合成繊維の方が化学的に安定しているので比較的かゆみが起こりにくいのです。
合成繊維は汗を吸収しにくい素材なので、かゆみが発生しているのは、発汗や服がこすれることによって起こる物理的刺激の影響なのです。
物理的刺激は綿や麻、ウールなどの天然素材でも起こります。
人によっては合わない天然素材によってはかゆいが発生します。