インフルエンザ予防接種 子供2回は量が少ないからではない
お子さんがいる方は冬になるとインフルエンザ予防接種を受けるよう勧められることも多いでしょう。
子供は2回接種するのが一般的です。これは1回の量が少ないため、2回に分けているからと思っている方が多いでしょう。
インフルエンザ予防接種を1回しか受けないのなら、受けないのと同じで意味がないのでしょうか?
インフルエンザ予防接種の効果と回数について調べてみました。
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インフルエンザ予防接種に対する勘違い
インフルエンザ予防接種を受ければインフルエンザに感染しないと勘違いしている方が多いです。
厚生労働省も公式にインフルエンザ予防接種の効果は、インフルエンザにかかることを防ぐことではなく、酷くなるのを防ぐことと述べています。
インフルエンザにかかる時というのは、インフルエンザウイルスが口や鼻から体の中に入ってかかります。
からだの中に入ったインフルエンザウイルスは細胞に侵入して増殖していきます。
これを「感染」といい、この感染を抑える効果はインフルエンザ予防接種にはありません。
感染した後、発熱やのどの痛みなどのインフルエンザの症状が起こります。
これ「発症」といい、インフルエンザ予防接種には、この発症を抑える効果が一定程度認められているのです。
インフルエンザ予防接種を受ければ、感染後に発病する可能性を低減してくれて、インフルエンザにかかった場合の重症化を防いでくれるということになります。
子供が2回受ける理由は量の問題ではなかった
インフルエンザ予防接種を子供が2回受ける理由は、子供は体が小さいので、1回で大人と同量のワクチンを接種できないため。
これは実は3歳未満の子供にのみ当てはまることです。
インフルエンザ予防接種は、
6ヶ月以上3歳未満 ・・・0.25mL×2回接種
3歳以上13歳未満 ・・・0.50mL×2回接種
13歳以上 ・・・0.50mL×1回接種
となっていて、3歳以上の子供は1回で大人と同量を接種しているんです。
ですので2回受ける理由としては量の問題ではありません。
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インフルエンザワクチンは不活化ワクチンと呼ばれており、1回接種しただけでは効果が1ヶ月で消滅してしまいます。
ですが、この時点で2回目のワクチンを接種すると免疫増幅効果で1回目よりもはるかに高い免疫力がつき、数ヶ月間持続してくれます。
10月ごろに1回目を接種して、それから2~4週間後、できれば4週間あけて2回目を接種するのが理想です。
13歳以上の方が1回で大丈夫なのは、過去に類似のインフルエンザにかかっていることが多いためです。
インフルエンザワクチンには、一度かかった人の免疫を呼び戻す効果、これをブースター効果というのですが、これがあるのです。
もちろん13歳以上は通常1回接種ですが、2回接種しても何ら問題はありません。
そうした方がよりインフルエンザにかかるリスクは低くなります。
13歳以上でも免疫力の低い方などは2回接種した方が良い場合もありますので、お医者様に相談してください。
インフルエンザ予防接種を1回しか受けないのなら、受けないのと同じで意味がないのかというとそんなことはないのです。
受けない場合と比べれば、たとえ1回でも受けておいた方がよいのです。
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まとめ
インフルエンザ予防接種を受ければ感染しないと勘違いしている方が多い。
インフルエンザ予防接種の効果は、インフルエンザにかかることを防ぐことではなく、酷くなるのを防ぐこと。
3歳以上の子供は大人と同じ量を接種しているのに2回接種するのは、免疫増幅効果で1回目よりもはるかに高い免疫力がつき、数ヶ月間持続するから。
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