足の裏がかゆい、夜寝ていると足の裏がかゆくなる病気とは？

足の裏がかゆい、夜寝ていると足の裏がかゆい、あるいは足に虫が這い回っているような不快感を感じる・・・。こんな症状で不眠に悩まされているなら、それは「レストレスレッグス症候群」かもしれません。

何だか適当な名前の病気に見えますが、これは別名「むずむず脚症候群」と呼ばれるれっきとした1つの疾患で、古くは17世紀頃から報告されている症状なのだとか。

足の裏がかゆい、夜寝ていると足の裏がかゆくなる病気、レストレスレッグス症候群の原因と症状、治療について紹介します。

足の裏がかゆい、夜寝ていると足の裏がかゆくなる病気があるのです。レストレスレッグス症候群は、命に関係する疾患というわけではないので知名度こそ高くないものの、
睡眠時無呼吸症候群に次いで発症率の高い病気
で、一説では日本人の患者数は200万人以上に上ると推定されています。

レストレスレッグス症候群の原因は今のところまだハッキリとしたことは分っておらず、ドパーミン異常によって起こるパーキンソン病患者に併発することが多いことから、
神経伝達物質であるドパーミンに異常が起こることで現れる
のではないかと考えられています。

神経伝達異常により間違った情報が脳へ送られることでエラーが起き、それが足への不快感となって現れるのではないかということです。このドパーミンは鉄分が不足すると分泌量が減ることから、鉄分不足になりがちな女性は、男性より発症率が高いことも分っています。

原因はハッキリしていないものの、「レストレスレッグス症候群かも」と思ったら、試しにレバーやほうれん草など鉄分の多い食事を意識して摂ってみると良いかもしれませんね。

それからうつ病に処方される薬の副作用や、アルコール・カフェインの摂取、更には甲状腺機能異常などもドパーミンの分泌を妨げる要因になるそうで、レストレスレッグス症候群の間接的な原因になっていると考えられます。

レストレスレッグス症候群の症状としては、多くの場合ふくらはぎや足の甲、裏に虫が這い回るようなむずむず感でじっとしていられなくなり、
足を動かすと症状が緩和されるのが特徴です。

夕方から夜にかけて起こりやすいのも、この時間帯にドパーミンの分泌量が減ることと関係があると考えられますが、このせいで睡眠中に症状がでやすく、寝付きにくい、夜中に目が覚める、グッスリ眠れないなどの睡眠障害を引き起こし、睡眠障害が日常生活に支障をきたすようになると重大な問題に繋がりかねません。

またレストレスレッグス症候群が更に重症になると、足に火照りや刺すような痛みを感じたり、足に手を入れてかきむしりたいほどの激しいかゆみを感じることもあります。

治療
レストレスレッグス症候群の治療は
非薬物療法と薬物療法をあわせておこないます。
症状に関係すると思われる薬物の調整と生活習慣の見直しや工夫を行う非薬物療法を行い、その上で薬物療法を行います。

レストレスレッグス症候群の治療薬が、健康保険で使えるようになったのは、まだ最近のことで2010年1月からです。レストレスレッグス症候群に有効な治療薬は次々と開発されています。

主な治療薬
ビ・シフロール（一般名：プラミペキソール）は、ドパーミンの働きが悪くなるパーキンソン病の治療薬として使われてきました。レストレスレッグス症候群も、ドパーミンの異常が原因と考えられているため欧米では、レストレスレッグス症候群の治療にまず、この薬が使われています。

レグナイト（一般名：ガバペンチンエナカルビル）は、抗けいれん薬あるいは痛み止めの薬として使われているガバペンチンというものを改良したものです。

ビ・シフロールとは、全く違った働きをする薬で、ガバペンチンは脳内のGABA系神経の働きを高めて、けいれんを抑えたり痛みを和らげたりします。レストレスレッグス症候群の症状を抑えることに加えて、不眠もしっかりと治してくれる薬です。

症状の改善
レストレスレッグス症候群は、
生活習慣の見直しや工夫を行うことで、症状が改善することがあります。

カフェインを含む飲料やアルコール、タバコは症状を悪化させ、睡眠にも悪影響を及ぼしますので、特に夕方以降は控えるようにしましょう。適度な運動と鉄分不足に注意してバランスの取れた食事で、体調を常に良好に保つようにして、就寝前には筋肉のマッサージをするように心がけましょう。

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