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腹水で呼吸が息苦しい、心不全がみられる理由と糖尿病との関係

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腹水が蓄積されると様々なことが起こります。

呼吸が息苦しい、もしくは困難になってしまうことさえあるのです。

また、心不全が原因で腹水が蓄積されることもあるのです。

生活習慣病と言われる糖尿病は、様々な合併症を起こすことで知られていますが、腹水とも深い関係がある病気なのです。

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そこで、腹水が原因で呼吸が息苦しい状態になったり、呼吸困難になることがある理由と心不全で腹水がみられる場合があるのですが、それはどのような場合なのかについて紹介します。

また、腹水と糖尿病との関係についても紹介します。

腹水が原因で呼吸が息苦しい

横隔膜の圧迫
腹水が蓄積されることが原因で呼吸が息苦しい状態になったり、もしくは呼吸が困難になってしまうことさえあるのです。

呼吸が息苦しい状態になったり、困難であるほどではないが、息切れや胸が締めつけられるような感じや痛み、何と言えぬ不快感、倦怠感が腹水が原因で起きている可能性があります。

なぜこのようなことが起きるのかというと、
腹水が蓄積されることにより、横隔膜が圧迫されてしまうからです。

改善するには
息苦しい状態を改善するには、腹水の治療が必要となります。

腹水の治療の基本は、利尿薬を使用して腎臓に働きかけて尿による水分の排泄を促します。

それでも腹水の蓄積が多量で呼吸が息苦しい場合には、症状の緩和を目的として体外から針を刺し、腹水の吸引除去をおこなう腹水穿刺というものをおこないます。

ただし、呼吸が困難な場合や腹部膨満感が非常に強い場合でないと腹水穿刺はおこなわないのが普通です。

何故かというと、腹水が蓄積される
原因となっている病気を完治させないと、腹水を抜いても、またすぐ蓄積されるからです。

腹水が原因で心不全

心不全
腹水が原因で心不全がみられることがあります。

心不全で腹水が蓄積されるのは右心室の機能が低下する右心不全の時です。

右心不全の症状は、全身に血が溜まります。

特に心臓に近い静脈に血液が溜まります。

静脈がうっ血して、静脈圧が上昇することによって腹水が蓄積されます。

また、胸に水が溜まったり、胃や腸に血液が溜まったり、お腹が張ってくる腹部膨満や胃腸の調子が悪くなったりもしてきます。

ほかに浮腫(むくみ)や肝臓うっ血、肝腫大、吐き気、食欲不振、尿の量の減少などもみられます。

改善
右心不全に対して適切な対策を行えば、腹水も徐々に改善していきます。

右心不全の対策は、まずは生活習慣と食生活の見直しです。

運動不足の改善、喫煙をしているのなら止める、脂肪分・コレストロールの高い食事の見直しをしましょう。

水分の制限をおこないます。1日1L程度に制限します。

塩分も1日に6~7g程度に制限するのが理想です。

また、食後や入浴後には安静時間を確保する習慣をつけましょう。

これらとあわせて薬物療法を行い、右心不全を改善していくことで、腹水の蓄積も改善されてきます。


腹水と糖尿病の関係

腹水と糖尿病
腹水は肝硬変が進行し、慢性肝不全になるとみられることが多い症状です。

慢性肝不全になると糖尿病を合併する確率が高くなります。

厄介なのは肝硬変と糖尿病では、治療が反対になることがあるということです。

肝硬変の治療では、しっかり食事を摂取することが原則で、安静を要求されることもあります。

それに対して糖尿病では、食事のカロリー制限と運動をしなさいと指導されることが多いです。

このように相反する治療の方法が原則なので戸惑います。

肝硬変が中等度以上の場合、生活指導は肝硬変の方を優先させます。

運動については、肝硬変を合併した糖尿病の場合、行わないことが原則となります。

治療
腹水が蓄積される肝硬変を合併した糖尿病は、糖尿病の治療と言えばインスリンをはじめとした様々な治療薬がありますが、これらを積極的に使用した方法で治療していきます。

肝硬変を合併した糖尿病では、糖尿病治療薬での治療が基本です。

糖尿病治療薬で血糖を安定させることで、肝臓の状態も改善されてくるからです。

糖尿病治療に使う薬については、お医者さんの指示に従い使用しましょう。

肝硬変を合併しているのに間違った治療をしていると、
低血糖などの副作用を起こしてしまう危険性があります。

糖尿病腎症
腹水の蓄積は、
腎臓が糖尿病による高血糖に長年さらされることでも起こります。

腎臓が高血糖により濾過機能を担う糸球体(しきゅうたい)が損なわれる糖尿病腎症(とうにょうびょうじんしょう)という病気になります。

腹水の蓄積のほかにむくみが全身、特に下半身にみられます。

胸水もみられ、息切れや胸苦しさ、食欲不振や腹満感が起こります。

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