ピロリ菌と胃がんの関係とは?除菌で保険適用される場合とされない場合
ピロリ菌は胃がんになった方のほとんどが感染している菌です。
そのため、ピロリ菌を除菌することによって、胃がんになるリスクを抑えることができます。
今では保険が適用され、安く除菌が出来るようになったのですが、場合によっては保険適用されない場合があります。
そこで、ピロリ菌と胃がんの関係についてとピロリ菌を除菌する場合、保険が適用される場合とされない場合があるので、それはどのような場合なのかについて紹介します。
スポンサーリンク
ピロリ菌と胃がんとの関係とは?
8割が感染
ピロリ菌に感染していると胃がんを発症する可能性が高いことがわかっています。
世界保健機関(WHO)がまとめた報告では、全世界の胃がんの8割程度がピロリ菌の慢性的な感染が原因であると述べています。
ピロリ菌に感染していると胃の粘膜が薄くなっていき、萎縮してしまう萎縮性胃炎(いしゅくせいいえん)という状態になります。
萎縮性胃炎になり、症状が進行すると、胃の粘膜が腸のような状態になる腸上皮化生(ちょうじょうひかせい)という現象が起き、胃がんになりやすくなるのです。
そのため、ピロリ菌に感染することを抑えれば、胃がん発症のリスクが減るので、ピロリ菌を除菌することが有効とされているのです。
リスクの軽減
特に若い方の場合、ピロリ菌を除菌することで胃がんの発症リスクをほぼ無しにすることができます。
すでに長期に渡りピロリ菌に感染していて、萎縮性胃炎が進行している方でも、除菌することによって、胃がん発症のリスクが3割程度にまで抑えることができるという報告があります。
ピロリ菌の除菌で保険が適用される場合とは?
保険が適用
ピロリ菌の除菌は、胃がんを発症させるリスクを減らしてくれることがわかっているので、ぜひ行いたいものです。
日本人の約半数が感染していると言われるピロリ菌の除菌は、重度の病気を患っている人に対して保険が適用されます。
胃がんの治療中の方や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、血小板減少性紫斑病などの治療を行なっている方には保険が適用されます。
保険が適用されれば、一般的に5000~6000円で検査除菌できます。
適用範囲の拡大
ピロリ菌を除菌することが、将来の胃がんの予防につながるということが認められ、2013年2月21日よりピロリ菌の除菌の保険適用範囲が広がり、ピロリ菌によって炎症を繰り返す慢性胃炎の方に対して、薬の有効性と安全性が確認され、保険が適用されるようになりました。
要するに胃炎のような比較的軽い症状でも、保険が適用されるようになったということです。
ピロリ菌の除菌
ピロリ菌の除菌といってもとても簡単です。
慢性胃炎と診断され、ピロリ菌の除菌をすることになった場合、胃酸の分泌を抑える薬と2種類の抗生物質を7日間服用するだけです。
そして8週間後に再検査をして除菌されているか確認します。
もし、されていない場合、再度治療する二次除菌が行われます。
ここまで保険が適用され、行なうことができます。
ピロリ菌の除菌で保険が適用されない場合とは?
適用されない場合
2013年2月21日よりピロリ菌の除菌の保険適用範囲が広がり、慢性胃炎の方にまで保険が適用されるようになりました。
しかし、ピロリ菌の除菌に保険が適用されない場合もあります。
保険が適用されない場合とは、どういった場合かというと、ピロリ菌を持っている、もしくは持っている可能性があるものの、胃がんや胃潰瘍、十二指腸潰瘍、血小板減少性紫斑病などの病気を発症していない場合です。
ピロリ菌による慢性胃炎が確認できない場合は保険適用外となります。
保険適用されるには、少なくても胃カメラで慢性胃炎が認められなければいけません。
自費治療のメリット
胃カメラはどうしても飲みたくない、けれどもピロリ菌の除菌はやっておきたいという方もたくさんいます。
ピロリ菌により、今のところ病気を発症していなくても、胃がんの発症を予防するメリットがあるからです。
胃がん予防の一貫として自費治療にてピロリ菌の除菌をすることはそれなりのメリットはあります。
この場合、かかる費用が病院によって違いがかなりあるので、複数の病院の検査と除菌にかかる費用を調べてから行なうようにしましょう。
スポンサーリンク
スポンサードリンク&関連コンテンツ