胸の骨が痛い胸骨・肋骨骨折とは?内臓の病気との関係とは?
大きく分けて胸の骨そのものが痛む場合とその他の原因によって痛む場合に分けられます。
胸の骨そのものが痛むのなら、まず考えられるのが骨折やヒビです。
そこで、胸の骨が痛い場合に疑われる骨折である胸骨骨折と肋骨骨折について紹介します。
また、内臓の病気と胸の骨の痛みとの関係についても紹介します。
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胸の骨が痛い胸骨骨折
胸の真ん中が痛い
胸の骨が痛いのなら骨折やヒビが疑われます。
痛みが胸の真ん中なら胸骨骨折かもしれません。
胸骨は胸のちょうど真ん中にある平べったい骨のことです。
胸骨柄・胸骨体・剣状突起という3つの部位に分けられ、鎖骨や肋骨と繋がって胸郭を構成しています。
胸を強く打ったり、ボールが当たったり、自動車運転中の事故や急ブレーキなどでハンドルに胸を強く打ったりしたことで、骨が折れることが多い骨折です。
症状と治療
胸骨骨折はズキズキとした痛みや腫れがみられます。
押すと痛む圧痛や触った時に鋭い痛みを感じることが多いです。
また、息をする時には胸郭が膨らみます。
胸骨骨折を起こしている時に深く息を吸い込むと胸骨が内部からの圧迫を受けることになるので痛みが強くなります。
胸骨骨折の治療は、胸骨を固定するバストバンドと呼ばれる胸部固定帯を使用して固定します。
合わせて消炎鎮痛剤の服用や湿布などによって自然治癒するのを待つのが一般的です。
稀に手術が必要な場合があり、折れた骨が内臓を傷付ける恐れがある場合や骨の変形が著しい場合には、外科手術によって治療することがあります。
胸の骨が痛い肋骨骨折
簡単に折れる
胸の骨が痛い骨折で胸骨よりも簡単に折れてしまう骨折が肋骨骨折です。
肋骨は胸部全体を覆う骨で、骨の中でも細いため、簡単に折れてしまうことがあります。
転んだ時に自分の肘が当たっただけとか満員電車で押されてとかちょっとしたことでも折れたり、ヒビが入ったりします。
高齢者の方や体の華奢な方などは、激しい咳をした時にヒビが入ってしまうこともあります。
簡単に折れてしまうため、肋骨骨折していることに気が付かないことも多いです。
最近、胸に痛みを感じると思って病院に行ったら、折れていたなんてことが多い骨折でもあります。
症状と治療
肋骨骨折は、左右の脇腹辺りで折れることが多く、胸骨骨折と同じくズキズキとした痛みや腫れ、押すと痛む圧痛がみられます。
稀に胸の真ん中辺りで胸骨との関節近くで折れることもあります。
肋骨骨折の治療は、胸骨骨折と同じく胸部固定帯で固定し、消炎鎮痛剤の服用や湿布などで自然に回復するのを待ちます。
折れた骨が内臓を傷付ける恐れがある場合などは、胸骨骨折同様に外科手術によって治療することがあります。
胸の骨が痛いのは筋肉痛
胸の骨が痛いという場合、骨にヒビが入っていたり折れている場合が多いのですが、単に筋肉痛という場合もあります。
胸には大胸筋という大きな筋肉があり、ここが筋肉痛を起こしている場合に稀に胸の骨に痛みを感じることがあります。
普通の筋肉痛なら自然に痛みが取れるのを待つか、ストレッチや軽い運動をして、筋肉の血流を促すようにすれば、じきに胸の骨の痛みも無くなるはずです。
胸の骨が痛いのは臓器の疾患
臓器の疾患
胸の骨が痛いが骨には何も関係がない場合もあります。
心臓や肺などの病気により、胸やその周辺に痛みが出ます。
これが胸の骨が痛いと勘違いしてしまうことがあります。
胸の辺りが痛くなるのは、何も心臓や肺の病気とは限りません。
様々な臓器の疾患が、胸の周辺に痛みをもたらすことがあります。
胸の骨が痛いと感じることがある主な疾患について紹介します。
・心臓・循環器系の疾患
狭心症、不整脈、心筋梗塞、心臓神経症、心筋炎、急性心筋炎、急性心不全、肺血栓塞栓症など
・呼吸器系の疾患
肺炎、肺結核、気胸、肺気腫、肺血栓塞栓症、胸膜炎、膿胸、肺がんなど
・消化器系の疾患
胃腸炎、胃十二指腸潰瘍、急性膵炎、胆嚢炎、胆石症など
・泌尿器や生殖器系の疾患
腎結石、乳腺炎、乳腺症、乳腺線維腺腫、乳がんなど
全く関係がないような疾患が胸の骨の痛みとして出ていることもあるので、注意が必要です。
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