膝の痛みが膝の内側・外側にでるそれぞれの原因とは?対処法は?
膝の痛みの多くが短期間に膝を使いすぎ、酷使したため、ひざまわりの筋肉や靭帯に疲労が起こった一時的な痛みです。
このような痛みは安静にすることで治まります。しかし、いつまでも痛みがひかないのでしたらほかの原因があるはずです。
そこで今回は、膝の痛みが膝の内側にある場合と外側にある場合の原因とその対処法について紹介します。
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膝の内側・外側が痛くなる原因
筋肉や靱帯
膝の内側、あるいはひざの外側には筋肉や靱帯があり、すねや太ももの骨をつないでいます。筋肉の強さ(太さ)には個人差がありますが、限度を超えて膝が使われると痛みを感じるのです。
また、高齢になって慢性的にひざが痛い状況になる場合もあります。加齢により膝の周辺の筋肉が弱ったことがよくある原因です。加齢による膝の痛みは女性に多く見られがちですが、これは男性よりも女性のほうが筋力が弱い傾向にあるためです。
すねと太ももの骨の間にある軟骨の減少が膝の痛みの原因になる例もあります。しかし、膝の内側(外側)に痛みを感じる場合は筋肉や靱帯に原因がある可能性が高いといえます。
対処法
まずは安静にしてください。消炎鎮痛剤が含まれた湿布や塗り薬を使用したり、内服薬で痛みを抑えます。
症状が重いと外科的な手術が必要になる場合もあるので、医師の診断を受けてください。
膝の痛みが内側
内側側副靭帯損傷
膝の周りには4本の靭帯があり、その内の膝の内側にある「内側側副靭帯」が外側からの衝撃やスポーツなどでの急激な方向転換、ジャンプの着地時の衝撃などにより損傷してしまい、痛みや腫れが生じたものです。
対処法としてはギブスなどで固定し、痛みのない範囲で運動療法をおこないます。内側側副靭帯損傷の場合、半月板や前十字靭帯などが合併損傷していることが多く、この場合、手術など対処法も変わってきます。
鵞足炎
鵞足炎(がそくえん)とは、膝の内側に炎症が起こり痛みを感じるもので、膝をいっぱいにまで伸ばしたときに痛みがでやすいです。
スポーツなどで膝が内側に入る動作をしたり、膝から下を外側にひねる動作することで腱の摩擦が起こり痛みが発生します。
鵞足炎は運動だけでなく、X脚のように立ち姿勢が内股になっていたり、階段の上り下りでひざが内側の方向に向いているなど日常的に連続して行われるこれらの動きによっても起こります。
対処法としては、まずは硬くなった筋肉を柔軟にすることです。
タナ障害
膝蓋骨(膝の皿)と大腿骨(太ももの骨)の間にあるヒダ状の膜(棚のような形に見えるので通称「タナ」)が屈伸運動の多いスポーツなどをしていると、くり返し刺激が加わり、炎症を起こし膝の内側が痛みます。
対処法としては安静にし、湿布などの外用薬や内服薬で炎症を抑えます。改善しない場合、手術することもあります。
膝の痛みが外側
外側側副靭帯
膝の痛みが内側で紹介した内側側副靭帯損傷ではなく、4本の靭帯のうち膝の外側にある「外側側副靭帯」が損傷すれば、膝の外側が痛みます。
症状や対処法は内側側副靭帯損傷と同じです。
腸脛靭帯炎
腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)とは、大腿骨の外側に位置する靭帯である「腸脛靭帯」に炎症が起こり、膝の外側が痛くなるものです。
腸脛靱帯炎はランニングによる膝障害の代表的なものであるため、ランナー膝やランナーズニーと呼ばれ、特に長距離ランナーに多いです。
対処法としては、まずは安静にしランニングを休止することです。湿布などの外用薬や内服薬で炎症を抑え、股関節外側部を主としたストレッチをおこなます。
有痛性分裂膝蓋骨
有痛性分裂膝蓋骨とは、膝の皿が割れたように2個以上に分裂し、痛みが生じます。膝の皿の外側の上側が分裂していることが多いので、膝の外側が痛くなることが多いです。
生まれつきも多いですが、膝の使いすぎや膝の皿を強く打ったりすることで皿が割れることもあります。
対処法としては、まずは安静にし、ストレッチや膝周囲の筋力トレーニングをおこないます。テーピングやサポーターなどで固定し、低周波や超音波療法などが一般的です。
>>膝の痛みがひざの前や後ろにある場合の原因とは?対処法は?