妊婦ではないのに恥骨痛が起きる場合の3つの原因とは?
妊婦さんではないのに恥骨痛に悩まされる場合があります。
恥骨が痛くなるのは、多くの妊婦さんが妊娠中に悩まされる症状のひとつとなっています。
妊娠中は、お腹の赤ちゃんが大きくなるにつれて恥骨が圧迫され、恥骨結合部が開いてしまうから痛くなるのですが、妊婦さん以外でも恥骨痛にはなります。
そこで、今回は妊婦さんではないのに恥骨痛が起きる場合の3つの主な原因について紹介します。
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恥骨痛の主な原因
主な原因
妊婦さんではないのに恥骨痛が起きる場合の主な原因は、骨盤の歪みと恥骨結合炎、恥骨骨折によるものです。
恥骨痛は妊娠中、お腹が大きくなるにつれて痛みが出ることが一番多いです。
妊娠中だけではなく、産後の方や更年期の前後の方にも多く見られ、恥骨痛の約7割は妊娠中や出産後に起きているため、女性が圧倒的に多い症状なのです。
妊婦さんの恥骨痛についてはこちらで紹介しています。
>>妊婦さんの恥骨痛の症状と原因、改善するには?軽くするための予防法は?
男性だけに起こる原因
妊婦さんに多い恥骨痛ですが、男性だけに起こる原因もあります。
それは男性特有の病気である前立腺炎を発症した時です。
前立腺炎の症状は、多岐に渡るのですが、その中のひとつとして、恥骨痛が起きると言われています。
ですが、前立腺炎が原因で恥骨痛が起きるというのは、医学的にはまだ解明されていません。
恥骨痛を改善すると前立腺炎も改善されることが多いので、何かしらの関係があると推測の域を脱していません。
妊婦ではないのに恥骨痛がする骨盤の歪み
骨盤の歪み
妊婦さんではないのに恥骨痛がするのは、骨盤の歪みによって骨盤がねじれ、損傷を起こし痛みが出ているのです。
上半身が前後に傾いた姿勢や重心が左右のどちらかに偏ったバランスの悪い姿勢などにより、骨盤がねじれたり、傾いたりすることによって、骨盤の歪みが起きます。
骨盤の歪みが起きると、恥骨の結合部と骨盤の骨である仙骨と腸骨の間にある関節である左右の仙腸関節(せんちょうかんせつ)という部分に伝わって恥骨の痛みとしてあらわれるのです。
改善法
まずは姿勢です。
体重を偏ってかけて立っていたり、姿勢が悪い状態で生活をしていると痛みを助長するので、バランスの良い姿勢を保つことが大切です。
骨盤ベルトで固定し歪みを矯正していきます。
これらの方法で改善がみられない場合、仙腸関節にブロック注射を打つことで痛みが軽減されます。
まれですが一向に改善がみられない場合、仙腸関節の微小な動きを止める仙腸関節固定術という手術を行なうこともあります。
妊婦ではないのに恥骨痛がする恥骨結合炎
恥骨結合炎とは?
恥骨結合とは、両側の骨盤の骨が骨盤の前部の接合している部分のことで、ここが炎症を起こしている状態を恥骨結合炎といいます。
恥骨結合の所が痛むほかに結合部の変形や左右恥骨の高さが違ってきたり、薄筋や内転筋の恥骨付着部の骨融解像が起こります。
起こる原因として多いのが運動によって痛めることです。
特にサッカーをやっている方に多いです。
サッカーは切り返しが激しいスポーツであり、キック運動を繰り返すことによって、恥骨部分に大きな負担がかかってしまうからです。
サッカーだけでなく陸上競技やマラソン、水泳などでも起こりやすいです。
姿勢が影響して骨盤が歪むことがあると紹介しましたが、姿勢のバランスの悪さは恥骨結合部に負担がかかるので、恥骨結合炎を起こす原因となることもあります。
恥骨結合炎の治療法
恥骨結合炎はスポーツによって起こることが多いので、痛みが強い場合には運動を中止してください。
約2週間は安静にするほうがよいでしょう。
アイシングや消炎鎮痛剤の投与、ステロイドホルモンの局所注射などを行い改善していきます。
サッカーをやっている方に多いのですが、しっかりとリハビリをしてからボールキック練習を再開しないと再発します。
重症化してしまうと2~3ヶ月回復に時間がかかります。
リハビリは、筋力強化や股関節の外転稼働領域の訓練、内転筋のストレッチなどを行います。
痛みが改善されない場合、手術をする必要があります。
薄筋腱切離や骨片摘出術恥骨結合の固定術などの手術があります。
妊婦ではないのに恥骨痛がする恥骨骨折
歩いただけで折れることがある
恥骨は前方や下方向からの外力で折れます。
恥骨骨折が起きるのは、自動車事故や落下事故、スポーツ中の転倒、ラグビーのようなスポーツでぶつかった衝撃です。
高齢者の方は、骨粗しょう症で骨がもろくなっていますので、ちょっとした転倒でも恥骨骨折を起こしてしまいます。
重度の骨粗しょう症の方が、歩いただけで恥骨が折れるということも発生しています。
恥骨骨折の治療法
骨粗しょう症による恥骨骨折のような場合なら、骨折部位が安定しているので、障害が残ることもほとんどなく、一週間安静にして改善させます。
痛みと炎症を抑える鎮静剤や非ステロイド性抗炎症剤を服用して安静にします。
自動車事故や落下事故の場合には、内臓が損傷し、出血性ショックがみられる場合がありますので、出血を止めることを優先します。
骨盤骨折が安定していない場合も多く、このような場合には、局所麻酔を行い骨盤骨折を金属で固定する手術を実施します。
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