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「消えてなくなりたい」夜に。派遣主婦が密かにやっている、心の小さな火消し術

「消えてなくなりたい」夜に。 揺れを整える

※この記事は「揺れを整えるシリーズ」の1本です。

嫉妬や劣等感や焦りや不安。

感情は、なくなりません。

だから私は、「消す」よりも、
「振り回されすぎない」ことを考えるようになりました。

ここでは、特別な方法ではなく、
日常で私がやっている小さな工夫を書いています。

毎日同じ家事をして、
契約期間が気になりだした派遣先へ行き、
また同じように帰ってくる。

そんなどこにでもある日常のはずなのに、
ふと足元が崩れ落ちるような、
底知れない焦燥感や
どうしようもない孤独感に襲われることはありませんか。

私はあります。

40代、派遣社員。
小学生と中学生の子供がいて、
毎月のマンションのローン返済に追われる日々。

特別な不幸があるわけではありません。
でも時折、自分の存在が薄氷の上にあるような、
あるいは最初から誰からも必要とされていないような、
強烈な感覚に飲み込まれそうになります。

「前向きに」
「自己肯定感を高めて」
…そんな言葉も届かないくらい心が疲弊しているとき。

なんとか明日をやり過ごすために、
私がひっそりとやっていることを書き留めておこうと思います。

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夜の深い沈黙の中で、自分が消えてしまいそうになる時

夜の深い沈黙の中で、自分が消えてしまいそうになる時

突然の波は、家族が寝静まったあとに

その感情は、たいてい夜、
家族全員が眠りについた後、
静まり返ったリビングで一人になった時にやってきます。

シンクに溜まった洗い物を終え、
明日の朝食の準備を整え、
少しだけ温くなった麦茶を飲んでいる時。

突然の波は、家族が寝静まったあとに

ふと、「私の人生って、このままずっとこの繰り返しなのかな」
という思いが頭をよぎるのです。

次の契約更新はしてもらえるだろうか。
もし切られたら、またあのハローワーク通いの日々が始まる。

子供たちの教育費はどうなる?
夫の給料だけでローンは払えない。

ぐるぐると出口のない思考が回り始めます。

「私なんていなくても…」という思考のループ

思考はどんどん黒い方向へ落ちていきます。

「私が今、ここでパッと消えても、
明日の朝には代わりの誰かが派遣先に座って、
何事もなく仕事は回っていくんだろうな」

「家事だって、最初は夫も子供も戸惑うだろうけど、
すぐに私がいなくても回るシステムを作ってしまうんじゃないか」

誰かに向かって吐き出せるような明確な不満があるわけではありません。

ただ、何者にもなれなかった自分、
常に誰かのサポート役でしかない自分の人生に対する、
虚無感と諦めが入り混じったような、重苦しい感情です。

ただただ重く、起き上がれない朝を迎える

ただただ重く、起き上がれない朝を迎える

こんな夜を過ごした翌朝は、
鉛のように体が重いです。

なんとかベッドから這い出し、お弁当を作り、
笑顔を取り繕って「いってらっしゃい」と送り出しますが、
内側はすっかり消耗しきっています。

駅のホームで電車を待ちながら、
このまま反対側のホームの電車に乗ってしまえば、
どこか誰も知らない海辺の町まで行けるのに、
なんて馬鹿な妄想をすることもあります。

でも、結局はいつもの電車に乗り、
いつもの職場で、いつものように
「よろしくお願いします」
と頭を下げるのです。

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感情をコントロールしようとするのをやめた、私の小さな習慣

「前向きにならなきゃ」を一旦棚上げする

「前向きにならなきゃ」を一旦棚上げする

以前は、こんな感情を持つ自分を
「甘えている」
「感謝が足りない」
と責めていました。

でも、自己啓発本を読んだり、
「こんなふうに考えれば心がラクになる!」
といったSNSの発信をいくら見ても、
その時は少し気分が上がっても、
またすぐに同じ黒い波に飲み込まれていました。

だから私は、この感情を
「克服しよう」「なくそう」
とするのをやめました。

「ああ、また来たな」と、
ただ嵐が通り過ぎるのを待つようにしたのです。

その代わり、この嵐の夜をどうやり過ごすか、
自分なりの小さな「避難所」をいくつか用意しておくことにしました。

思考を止めるための「具体的な行動」

思考を止めるための「具体的な行動」

夜、黒い波が来そうだなと思ったら、
考える隙を与えないように、
あえて体を動かしたり、
別の作業に没頭したりします。

  • ひたすら水回りを磨く
    洗面台やシンクなど、ステンレスの部分をメラミンスポンジで無心に磨きます。キュッキュッという音と、徐々にピカピカになっていく物理的な変化を見ていると、少しだけ心が落ち着きます。終わった頃には適度な疲労感で眠りにつきやすくなります。
  • あえて100円の入浴剤を入れる
    普段は節約のためにシャワーで済ませることも多いのですが、気分が沈んでいる時は、駅前のドラッグストアで買った100円程度のちょっといい入浴剤を入れて湯船に浸かります。香りと温かさで、強制的に体の緊張を解く感覚です。
  • スマートフォンの電源を落とす
    これ以上、誰かの充実した生活や、不安を煽るニュースを目に入れないためです。ベッドに入る1時間前には電源を切り、暗い部屋でただ目を閉じます。色々考えてしまいますが、情報が入ってこない分、波が引くのは早い気がします。

朝になれば、また別の現実が始まる

朝になれば、また別の現実が始まる

これらのことをやったからといって、
翌朝劇的に心が晴れ渡るわけではありません。

相変わらず仕事への不安はあるし、
ローンの残高が減るわけでもありません。

でも、「あんなに苦しかったけれど、なんとか朝を迎えて、お弁当を作れた」
という事実が、ほんの少しだけ自分を支えてくれます。

「とりあえず今日一日は生き延びた」
という感覚の積み重ねです。

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波立つ心とうまく付き合っていくために

波立つ心とうまく付き合っていくために

「そういう日もある」と割り切る

「私はダメだ」ではなく
「今日は心が風邪をひいている日だ」
と捉えるようになりました。

雨が降れば傘をさすように、
心が沈む日は、無理をせずに自分を甘やかす。

そう思えるようになってから、
感情の波に飲み込まれてパニックになることは減りました。

相変わらず不安や虚無感はやってきますが、
「またいつものやつか」と、
少しだけ引いた目で見られるようになったのです。

不安は消えない、それが私の生きる前提

不安は消えない、それが私の生きる前提

非正規という立場である以上、
将来への不安が完全に消えることはないでしょう。

年齢を重ねるごとに、
その不安の形は少しずつ変わっていくかもしれません。

でも、それが今の私の現実です。
無理にポジティブになろうとしたり、
現状を劇的に変えようと焦ったりするのではなく、
この不安定さの中で、どうやって自分の心を守っていくか。
それを探り続けるしかないのだと思っています。

今夜も、静かにやり過ごす

もし今、あなたが同じように、
消えてしまいたいような夜を過ごしているなら、
無理に明日を頑張らなくてもいいです。

ただ、呼吸をして、今日という日を終えること。
それだけで十分だと思いませんか。

私もこれから、シンクを少しだけ磨いて、
温かいお茶を一杯飲んでから寝ようと思います。

また明日、いつもの朝を迎えるために。